懸恋-keren-
超短編
2007年5月10日木曜日
五月十日 こどもの匂い
少女のシャンプーはいつまでも、香り続ける。
少年は汗だけでは説明できない甘い匂いを発する。
そばにいて、むせ返らないのが、我ながら不思議だ。
「この匂い」
ウサギが鼻をひくひくさせる。
「……眠くて走り出したくなる」
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