懸恋-keren-
超短編
2007年5月1日火曜日
五月一日 アクロバティック内科
家族みんな風邪がよくないので両親と病院に行った。
当然診察は一人づつだと思いきや、三人一緒に呼ばれた。
先生は実に器用だった。
ペンライトを三つ持って「お喉拝見」。
両手と顔を駆使して「脈を拝見」。
父と母と私は一斉に口を開けたり、腕を出したり。
アクロバティックな診察のおかげで、ずいぶんすっきりして病院を後にした。
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