2007年2月21日水曜日

二月二十一日 観覧車のある風景

観覧車をボーと眺めた。
最後に乗ったのはいつだったか、思い出せない。風の強い日だったことだけは覚えている。
そうやって眺めているうちに観覧車は超高速回転を始めた。
あんなに回ったら乗っている人はバターになっちゃうよ。
高速で回る観覧車を見るのはたいしておもしろくなかったから、家に帰った。

二月二十日 占い猫

夜十時、野良猫に話し掛けられた。
「夜の散歩はどうだい?」
「散歩じゃないよ、家に帰るんだ」
「そのわりには、てくてく歩いてるんだな。帰り道ってのはすたすた歩くものだ」
猫はいろいろとわたしの頭の中のことを当てた。
「小銭が貯まったら定期預金にしておきな」
「ずいぶんスケベじゃねえか」
「チョコレートは食べ過ぎるなよ」
野良猫相手に人生相談しそうになった。

2007年2月20日火曜日

二月十九日 国立公園巡り

セピア色した国立公園を巡る旅に出た。
単色に彩られた国立公園は小さくて、吸い込まれそうだった。
今夜は20箇所くらいしか廻れなかった。
でも、明日のために早く帰らなくちゃ。

2007年2月18日日曜日

二月十八日 白いものが落ちる

チョット・バカリーの甘いコルネットを聞きながら、夢心地で鱈の白子を嘗めた。
雪がこんこんと降っていたのに、外に出たら青空だった。
白子は雪だったか、と腑に落ちる。

二月十七日 ロバの新幹線

クルムホルンの音を鳴らしながらやってきた新幹線は、寝心地がよかった。

2007年2月17日土曜日

二月十六日 タイムオーバー

あと5分早ければ、間に合ったのに。
シャッターの閉じた郵便局の前で立ち尽くした。
立ち尽くすだけでは能がないなと思ったから、二日遅れでもらったチョコレートを齧った。甘かった。

2007年2月15日木曜日

二月十五日 おいしかったのに

父が焼いた餃子が香ばしくできた。
おいしいおいしいと食べていたら、ウサギから電話がかかってきた。
喋っている間になくなってしまうかもしれない。
ウサギが電話越しに食べるかも。父が話している隙に食べるかも。
電話を切ると案の定餃子はなくなっていた。代わりに、焼売があった。
焼売は餃子ほど好きじゃない。