懸恋-keren-
超短編
2007年9月5日水曜日
九月五日 ブラジルのバスケット
ブラジルからバスケットが届いた。トウモロコシの皮を編んだバスケット。
開けると、部屋はリオの町の香りでいっぱいになった。
ウサギは陽気になって踊った。わたしは、なぜだか寂しい香りだと感じた。
バスケットの蓋を閉じても雨音に合わせてまだ踊り続けるウサギを見たら、泣けてきた。
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