2006年10月25日水曜日

見渡す白菜

白菜を買って家に帰る。
家に着くなり「眼鏡、眼鏡」と白菜が騒ぐので、母の老眼鏡を乗せたら「違う! オレはそんなにトシじゃない」と言うから仕方なく私は掛けていた眼鏡を白菜に貸した。
「あーよく見える」
私は見えない。
「さて、オレは鍋にでもなるのかね?」
そうだ、と応えると白菜は満足げに頷き、鍋になる前に高いところにあがりたいという。
脚立のてっぺんに鎮座した白菜は、感慨深そうだ。
そろそろ眼鏡を返して欲しい。