懸恋-keren-
超短編
2005年12月29日木曜日
時空
「1779.6.18」
とシールが付いている。私の字だ。
小さな瓶の中にはこの日付けの雨が入っている。
未来の自分のために、私は雨を瓶に詰めたのだ。
これを飲むと、どうなるか……どうもなりはしないだろう。
何年も経った雨水だから腹を壊すかもしれないが、ほんのわずかな量だ。
一度下痢をするかしないか。
次の投稿
前の投稿
ホーム