懸恋-keren-
超短編
2003年9月14日日曜日
友へ
こんな愚痴ばかりの手紙は情けないな。
あの子に心配をかけるのもイヤだし。
それに……昨夜よりずっと気分はいい。
悩みが消えたわけではないけど、きっと言葉にしたからすっきりしたんだ。
思えば、こんな愚痴ばかりの手紙を出しても許してくれる相手がいるってだけで、しあわせだよね。
……もうこの手紙の役目は済んじゃったみたい。
私はポストの前で手紙を破いた。
秋の空はきれいだ。
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