2002年10月25日金曜日

ある夜倉庫のかげで聞いた話

近所に大きく古い倉庫があった。よくないウワサ―怪しい男が出入りしている―が流れていて、親には近付くなと度々言われていた。
でも俺たちは構いやしなかった。ほら、ガキが秘密基地にするのに最適だろ?
ある日、俺は一人で倉庫を探険していた。夢中になって日が暮れるのにも気付かず、慌てて帰ろうとしたら声が聞こえてきた。
「お月さま、早く起きて下さい!日が暮れましたよ!まったくねぼすけなんだから」