懸恋-keren-
超短編
2002年10月22日火曜日
星をひろった話
見慣れない物をひろったので人に見せてまわった。
「きれいだね」とA が言った。
Bは「盗みはよくない。」と言い
「高く買ってやれるぞ。悪くないだろ。」とCは言った。
「これ、なんだと思う?」と聞くと
皆「わからない」と言って去った。
「ちょっと見せて御覧なさい」
そう言ってきた男はかなり妖しかった。
「星だね」
星と呼ばれた物は、その言葉を待っていたかのように静かに光り、そして消えた。
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