懸恋-keren-
超短編
2007年6月14日木曜日
六月十四日 気のきくへちま
「あ~そこそこ~」
泡だらけになったへちまは、私の身体を程よい加減で擦っている。
背中のかゆいところなんかをばっちり見つけて強めにごしごし。
もちろん、顔や二の腕あたりはやわらかく。
すっかり殿様気分で入浴していたから、へちまをくたびれさせてさまった。
へなへなになったへちまを洗いながら、よく労っておいた。
明日は背中だけお願いします。
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