懸恋-keren-
超短編
2007年4月19日木曜日
四月十九日 眠れない夜
猫があちこちで鳴いていて寝つきが悪い。春の彼らの声は人間くさくて、わかっていても驚いてしまう。
ウサギはもっと過敏になっているようだ。毛を逆立てソワソワしていた。
「気になるのか?外に行けばいいじゃないか」
ウサギはいつも勝手にうちに出入りしているのに、こんな時に限って自分から出ていかない。
ウサギは一目散に飛び出していった。
これで眠れる。
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