懸恋-keren-
超短編
2007年4月20日金曜日
四月二十日 黄昏パンツ
商店街を、パンツが歩いていた。ピンクベージュのおばさんパンツ。パンツは新品だったけれども、割引シールを貼られ、その上に半額シールまで貼られ、ずいぶんくたびれていた。
まだ誰にも穿かれてないのに、二十回穿かれたパンツより、やつれていた。
パンツは疲れて旅に出たつもりなのだろう。
旅するパンツを犬は踏んづけた。
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