懸恋-keren-
超短編
2007年2月4日日曜日
二月四日 行列
行列に遭遇した。
無言の行列は、気色悪いほど整列していた。
多くの人は、本を読んでいる。
列ぶ人々からは待ち遠しさも苛立ちも感じなかった。
この人達ならあと二日くらい黙って列んでいられそうだ。
行列の先頭を追っていくと、メロンパンを売る屋台があった。
屋台の中では、かいがいしくウサギが働いていた。
「1800円」
やはり、法外な値段のメロンパンだった。
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