2006年3月23日木曜日

ペンキ屋

「いらっしゃいませ」
キンシコウがペンキ屋にやってきた。
「オレの顔をピンクに塗ってくれ」
と言う。
「せっかく素敵な青い顔をお持ちなのに」
と店主が言う。
「構わないから、やってくれ。なるべく派手で目立つピンクで」
店主は棚からたくさんのピンクのペンキの缶を持ってきた。
一口にピンクと言っても20色以上のペンキが用意されている。
「どちらがお気に召しますか?」
キンシコウの恋愛事情もなかなか大変だな、と店主は思う。
昨日も別のキンシコウの若者が、緑色に顔塗って帰っていった。


【オナガザル科キンシコウ 中国 絶滅危惧Ⅱ種】