「しまった!キナリ、流星に見つかったぞ」
流星の獲物の印しである紫の大蜘蛛をたった今、月と少女は倒した。
流星は月に近づく。月は逃げられない。相手は流星である、速さでは到底敵わない。
流星は馬乗りになって月を殴りつける。月も負けじと蹴り上げる。
少女は格闘している星と月を眺めた。
リンゴ味の飴を頬張りながら「やれ!」だの「そこだ!」だのと声を掛ける。
しばらくして流星に近づいた。
「キナリ、離れていろ」
月が止めるのも構わない。
少女は流星にキスをした。
「飽きた」
リンゴ味の甘酸っぱいキスに、流星は毒気を抜かれる。