懸恋-keren-
超短編
2003年1月8日水曜日
星と無頼漢
星を拾ったのは見るからにガラの悪い孤独な男だった。
皆、星に同情した。
「あんな男に拾われて可哀相ねえ」
星は、男の身の回りの世話を焼いた。
男に笑顔が戻り、身なりもさっぱりしてきた。
星は彼の子を産み、しばらくしてから再び空へ戻っていった。
だが男はもう荒むことはないだろう。
彼の妻はちゃんと彼を見守っている。
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