2020年11月28日土曜日

霜降り #novelber day28

「本物の霜を織り込んだ生地なの、素敵でしょう?」冷たい風の中、彼女はくるくると回ってみせる。スカートが広がる。彼女とは冬にしか会えないし、抱きしめれば必ず風邪を引く。翌日、彼女が踊ったところは昼になってもびっしりと霜に覆われていた。