超短編
ささくれを引き千切ろうとしたら大慌てで止められた。あまりの慌てっぷりに笑うと、いつになく真剣な顔で「『ささくれは、世界の綻び』って、おじいちゃんに言われなかった?」と、ガサガサの指先を舐められた。きみの舌にささくれが刺さるのを感じる。