懸恋-keren-
超短編
2009年8月12日水曜日
夢 第一夜
腹痛に泣いている男の腹をさすっている。
男は痩せているのに、その腹はやわらかな脂肪がついている。
男の腹痛が落ち着いても私は彼の腹を撫で続け、心地よくてそのままウトウトと眠ってしまう。
目覚めてから、この男は現実に具合が悪かったのではないかという気がして仕方がないのだが、確かめようがない。男が誰だかわからないのだから。
(157字)
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