懸恋-keren-
超短編
2002年4月26日金曜日
星におそわれた話
星が集まってきていたので、おかしいナ、と思いながら歩いていた。
星たちはどんどん近づいていって、とうとう合体して空に浮かぶ巨大なカメラになった。
「うーん、いいねえ。どんどん逃げてー」
フラッシュが焚かれるたびに、黒くなった星の欠片が容赦なく降りかかってくるので、走り続けなければならなかった。
「そう、もっと逃げるんだ。ずっと追いかけてあげるから」
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