懸恋-keren-
超短編
2002年4月10日水曜日
押し出された話
庭に、大きな箱が置いてあったので不審に思い、開けてみたら、モワモワと黒い霧が広がって箱の中に吸い込まれてしまった。
箱に入った途端、今度は四方八方からギュウギュウと押し出された。
箱から出て見ると、大きいと思った箱は、手のひらに乗るほど小さかった。
気がつくと、とっくに日は沈んでいた。
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