羅針盤がラトビアの方角を示すので、ライターの火を頼りに乱気流の中を歩く。
まもなくラグビーボールが飛んできた。慌ててキャッチすると中から螺旋状の老酒がたらたらと垂れてきたので、ラッパ飲みする。
ら #f2bf84
2008年11月30日日曜日
2008年11月29日土曜日
黒い羊
やっと手に入ったの、毛糸。そう、黒い羊の。予約して、何ヵ月待ったっけ?
六日前に届いて、大急ぎで編み上げて、すぐに達也にプレゼントしたの。もちろんマフラー。すっかり暖かくなっちゃって、もうマフラーなんて季節外れだけど、たっくん、すごく喜んでた。こめかみがひくひくしてた。
「さっそく、巻いてもいい?」って訊くから
「早く早く!」って、おねだりしちゃった。
首に掛けるとすぐに、ぐっとマフラーが絞まった。達也、みるみるうちに顔が真っ青になって……。あっという間の出来事だった。
黒い羊の呪い、効果バツグンだよ?祐子も試してみなよ。
********************
500文字の心臓 第81回タイトル競作投稿作
○3
六日前に届いて、大急ぎで編み上げて、すぐに達也にプレゼントしたの。もちろんマフラー。すっかり暖かくなっちゃって、もうマフラーなんて季節外れだけど、たっくん、すごく喜んでた。こめかみがひくひくしてた。
「さっそく、巻いてもいい?」って訊くから
「早く早く!」って、おねだりしちゃった。
首に掛けるとすぐに、ぐっとマフラーが絞まった。達也、みるみるうちに顔が真っ青になって……。あっという間の出来事だった。
黒い羊の呪い、効果バツグンだよ?祐子も試してみなよ。
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500文字の心臓 第81回タイトル競作投稿作
○3
2008年11月26日水曜日
2008年11月25日火曜日
2008年11月24日月曜日
2008年11月23日日曜日
遠くからの星
マイナス二度の中、マフラーだけ巻いてパジャマのままベランダに出る。
眩しい。夜が申し訳程度に星と星の隙間を埋めている。
ぼくはすぐにきみを見つけた。きみは目立つわけでもなんでもなくて、砂を撒いたような無数の星屑のうちの一粒で、今夜みたいな晴れた寒い夜にしか逢えない。
明日は逢えないよ、ときみが言う。何故かと訊ねると、出張だからときみは答えた。
それじゃあ明日の夜もぼくはベランダに出るよ。きみがいないことを確かめるために。
そう言ったら、きみはなぜか赤く光った。
明日も晴れるといいなぁ。
眩しい。夜が申し訳程度に星と星の隙間を埋めている。
ぼくはすぐにきみを見つけた。きみは目立つわけでもなんでもなくて、砂を撒いたような無数の星屑のうちの一粒で、今夜みたいな晴れた寒い夜にしか逢えない。
明日は逢えないよ、ときみが言う。何故かと訊ねると、出張だからときみは答えた。
それじゃあ明日の夜もぼくはベランダに出るよ。きみがいないことを確かめるために。
そう言ったら、きみはなぜか赤く光った。
明日も晴れるといいなぁ。
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