2013年8月12日月曜日

焼きトマトのお味噌汁

 7歳の娘が「味噌汁日録」なるものを記しはじめた。毎日の味噌汁をイラスト付きで記している。なんだか不思議なことをする子供だと我が子ながら思うが、しばらくするとこちらも張り合いが出てきて、毎日の味噌汁に工夫したり新しい食材や味噌を取り入れてみたりするようになった。
 娘も娘で、いっぱしの「味噌汁評論家」になりつつある。娘と明日の味噌汁の具を相談したり、今日の出来を語り合ったりするのは、案外楽しい。娘が台所を手伝う回数も増えてきた。
「そういえば、トマトのお味噌汁って作ったことないね」
と、娘がノートをめくりながら言った。「トマトかー、やってみる?」
「うん! やってみよう!」と元気よく答える娘と一緒に買い物に行き、とびきり美味しそうなトマトを買ってきた。このまま齧り付きたいところだが、あえて焼いてから味噌汁にした。椀によそうと、崩れたトマトが鮮やかだ。
「どう……?」
「すごーい! こりゃ絵になるね」と、おどけながらも、おいしいおいしいと娘は喜んでいた。
 食事が終わるとさっそく色鉛筆を取り出した娘の横で、早くも新しい味噌汁の構想を練る。