超短編
鉄パイプで出来た薄い坂道に、身体を挟まれるように滑り降りていくと、汚れた便所に出た。
緑色の土器のような小さな人がいる。
それは私の分身のようなものであると瞬時に把握するが、「分身のようなもの」であって、「私」ではなく「私の子」でもない。
しばらく分身のようなものと対峙していたが、すぐに薄い坂道に滑り落ちてしまう。