2007年10月26日金曜日

十月二十五日 眼差しに問う

ふと顔を上げると、窓に映るキミと目があった。
キミがなかなか目を逸らさないから「コラ」と言えなくなった。
一体いつからこっちを見てた?

2007年10月25日木曜日

仏頂面もほどほどに

ブダの年寄りの振る舞いは無礼極まりない。
仏の顔も三度まで、ついに木槌でぶたれてぶっ倒れた。

There was an Old Person of Buda,
Whose conduct grew ruder and ruder;
Till at last, with a hammer,
They silenced his clamour,
By smashing that Person of Buda.

エドワード・リア「ナンセンスの絵本」

2007年10月24日水曜日

十月二十四日 それぞれの事情

ノラ猫を一日に二匹も見たのに、なんだか二匹とも急ぎ足で写真も撮れなかった。
と愚痴をこぼしたら、ウサギが「猫には猫の事情がある。ウサギにはウサギの事情がある」と言った。
ウサギの事情って何さ。いつもタイミング悪い時に現れて邪魔ばかりするウサギの事情を考えてみたら、鬱々としてきたので止めた。

2007年10月22日月曜日

まんざらでもない

マン島のおっさんは、満面の笑み。
蛮声で「坊主の房事」を歌いながらフィドルを操る。
万事ぬかりない、マン島のおっさん。 


There was on Old Man of the Isles,
Whose face was pervaded with smiles;
He sung "high dum diddle",
And played on the fiddle,
That amiable Man of the Isles.

エドワード・リア『ナンセンスの絵本』

2007年10月20日土曜日

十月二十日 箱

箱が見つからない。あなたを閉じ込めておくための箱。いつも持ち歩けるようにするための箱。
渋谷にもなかった。100円ショップにもなかった。
また明日探しに出掛けなくちゃ。あなたがぴったり納まる箱。あなたへの想いを封印するための箱。

2007年10月19日金曜日

くるっとやって来れば

クレイジーなクレタの若者は
豹柄の頭陀袋に入っている。
どうしてくれよう、クレタの若者。 


There was a Young Person of Crete,
Whose toilette was far from complete;
She dressed in a sack,
Spickle-speckled with black,
That ombliferous person of Crete.

エドワード・リア『ナンセンスの絵本』

2007年10月18日木曜日

パラボラアンテナ危機一髪

真夏の陽射しを一身に受けた巨大なパラボラアンテナを見つめる少年がいる。
「ぼうず、そんなに見つめちゃ、眼に毒だぜ」
真っ白なパラボラアンテナは太陽を最大級に反射させながら少年の様子を窺う。少年は汗だくになりながら白い玉を弄んでいた。
「あのボールをオレにぶつけようってのかい?ぼうず、オレを傷つけたら厄介だぜ。なにしろ国の威信をかけた大事業。宇宙との交信。その最前線のオレだからな」
だが少年はボール遊びのことなんか、これっぽっちも考えちゃいない。彼の好物は目玉焼きである。