2025年4月29日火曜日

暮らしの140字小説6

四月某日、曇。半丁の木綿豆腐を手の上で切る。十字に包丁を入れて四つにする、それが上手くいかない。きっちり四等分にしたいと集中する。小さめ硬めの木綿豆腐だ。難易度は高くないはずなのに。毎回、己の不器用さにガッカリしながら梅干しで豆腐を食う。豆腐は安物だが梅干しはちょっといいものだ。