席を勧められるよりも早く、問い質すように聞いてしまった。
「この、島の、ことを、説明するのは、難しいのです」
穏やかな人は少しだけ困った顔で言った。
「青い鳥は、自分の、声が、追いかけて、聞こえてくるのが、不思議、だったようです。そして、興奮、しすぎたのだと、思います」
そういうと、青い鳥も、目を覚まして、肩に乗ってきた。しっかりと掴まれた感触に安堵する。
話しているうちに、気持ちも落ち着いたのか、ゆっくりと話せるようになってくる。
「時間が、速い、のでしょうか。音速、波、太陽……でも、ただ速い、だけ、ではない、ような気が、します」
穏やかな人は言った。
「そうですね。ただ、速い、というわけではなくて、伸び縮みする、と言ったほうが、よい、かもしれません」