2013年10月2日水曜日

奇行師と飛行師3

飛行師はもう少し「飛行らしい姿」で飛行することを望んでいた。
直立で、地面すれすれを飛ぶのではなく、スーパーマンのように飛びたいと願った。
そこで奇行師は、飛行師を持ち上げることにした。「飛行師の修行を手伝う」という名目ではあったが、これぞ奇行だと考えたからである。
奇行師は、赤いマントを羽織り、相変わらずのハイヒールと下駄という出で立ちで、飛ぶ飛行師の腹を支えて歩いた。
カツコロンカツコロン。