超短編
「そうしたら、おまえのそのハイヒールと下駄の姿が無駄にならないか」と飛行師は問う。「ハイヒールと下駄は履いたまま、キミに乗って飛ぶほうが余程奇行じみているだろう」と奇行師は答える。「そうして旅に出るのだ」と奇行師は言った。世界中の変人とキャラバンを組もうじゃないか、と。奇行師は目を白黒させながら宣言するのだった。