懸恋-keren-
超短編
2012年8月12日日曜日
穴
私が歩くと、足跡が穴になる。それなりの穴だ。
蟻が落ちる。猫が嵌る。子供が転ぶ。ネズミが落ちるところは見たことがない。
世界中を旅しよう。地球を穴だらけにしよう。
きっと、そこには雨水が溜り、植物が生えるだろう。
そして私の足跡は、森になる。
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