懸恋-keren-
超短編
2004年3月2日火曜日
マツタケ
出勤時間に遅れそうだったわたしはバタバタと運転席に乗り込んだ。
「ひぃ」
恐る恐る扉を開き外に出てシートを見るとマツタケが生えていた。途方にくれた。遅刻確実になっていたが、どうでもいい。
滅多に食べられるわけじゃない、このままかじりついてやろうかと思ったがマツタケは焼いたほうが美味いに決まってる。
そこでエイヤと引っこ抜こうとしたらマツタケはひどく痛がった。
結局、マツタケが運転してくれることになった。
なかなか運転が上手いマツタケだ。
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