懸恋-keren-
超短編
2004年2月23日月曜日
さといも
さといもの煮物ですよ、と母が父に言う。
振り返った母は
「お供えしてもねぇ。食べるわけでもないんだけど」
と苦笑する。
だいじょうぶだよ、母さん。父さんは確かに喜んでる。
だって僕が今食べているさといもは父さんだらけだ。
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