懸恋-keren-
超短編
2002年5月26日日曜日
黒い箱
ある朝、ポストに小さな黒い箱が入っていた。
振ってみると、コトコトと音がする。
鍵穴がついているが、鍵はない。
知り合いの泥棒を呼んでみたが、開かなかった。
投げやりな気持ちで箱をくすぐってみたら、箱はよじれ、開いた。
中から出てきたものに向かって思わず言った。
「なんてこった!開けなければよかった!」
次の投稿
前の投稿
ホーム