懸恋-keren-
超短編
2002年5月14日火曜日
見てきたようなことを云う人
「月の裏側は、真っ赤なのだ。黄色が不足したから」
「流れ星っていうのは、パチンコで飛んでるのだ」
「あの黒猫はもう248年も生きている」
そう言いながら向こうから歩いてきた男は、お月様と同じタバコの香りがした。
次の投稿
前の投稿
ホーム