夜中に散歩をするのが好きだ。家々の灯りも消えた中、靴音と呼吸のリズムに没頭する。
角を曲がったところで、流星が勢いよくぶつかってきた。
「おい、なにするんだ」
俺は、流星に馬乗りになり殴りかかった。
流星に反撃され、形勢逆転。
「あ。ちょっと待ってください」
俺の顔を見た流星が言った。
「はあ?」
流星は、青く輝いていた。急用らしい。
「すみません、どうやら着地点の計算を誤ったようです」
「……人違いと言うことか?」
「はい、申し訳ないです。大変失礼しました。急ぎですので、失礼します」
そう言うと流星は消えていった。
パーンと黄色い光が遠くに見えた。今度は上手くやったらしい。