2025年9月23日火曜日

暮らしの140字小説37

九月某日、晴。知らない道を歩く。地図を見ていたのに、跨線橋に入る道を見逃して通り過ぎた。すぐ後ろを二人組が歩いているが、これ以上行き過ぎるわけにはいかない。ついと回れ右し、何事もない風を装って二人組とすれ違う。跨線橋を歩く。轟音。山手線が私の下を走る。まもなく知っている道に出る。