2024年10月11日金曜日

秋の星々140字小説コンテスト「長」未投稿作

秋祭りに誘われ、友人の故郷を訪れた。収穫後の田んぼの上を巨大な杉玉が宙を漂っている。杉玉からは白っぽい粉が撒き散らされ、装束姿の人々が長い竹棒を田んぼに突き刺しながら走り回る。「灰とか肥料を杉玉にまぶしてあるんだ」と友人の解説。田の土が灰で白いうちに雪が積もれば来年も酒がうまい。