2023年4月4日火曜日

#春の星々140字小説コンテスト「明」投稿作

日が長くなってきた。日課の夕方散歩も自然と距離が伸びる。商店街を二つ抜け、右へ曲がり、左へ曲がり、もはや知らぬ街である。西日がやけに明るい。影が伸び縮みしている。はしゃいでいるようだ。よくない兆候。私はすぐ影を逃してしまうのだ。おや、なかなか日が沈まないぞ。影がスキップを始めた。