懸恋-keren-
超短編
2022年8月21日日曜日
シュルシュル
リボンを巻き取るような音がずっとしている。音の出処を慎重に辿っていく。音の方へと進むと私の手足は勝手にしなやかな動作を繰り広げる。とうとう音がはっきりと大きくなってきて、私はまさに自分が何かに巻き取られようとしていることに気が付いたが、もう止まることができない。
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