僕らがいて、虎がいる。それだけの話だ。
僕らは、僕らでひとつで、バラバラになることもできるけれど、バラバラになってしまうと生きられないから、バラバラになったことは未だない。
虎は、一頭でも充分な強さとしなやかさと黄色と黒を兼ね備えている。
一方の僕らは「僕ら」であっても、あまり見つけてもらえない。そんなささやかな存在だ。
僕らは、虎の尻尾をこよなく愛している。
虎はそれを十分に承知しているらしく、尻尾を乱暴に振り回すなんていうことはしない。
僕らは、虎の本当の全貌をよく知らない。
僕らはそれくらいささやかな存在だけれども、虎が時折する大あくびが、木々を喜ばせることはよく知っている。
虎は、一頭でも充分な強さとしなやかさと黄色と黒を兼ね備えている。
一方の僕らは「僕ら」であっても、あまり見つけてもらえない。そんなささやかな存在だ。
僕らは、虎の尻尾をこよなく愛している。
虎はそれを十分に承知しているらしく、尻尾を乱暴に振り回すなんていうことはしない。
僕らは、虎の本当の全貌をよく知らない。
僕らはそれくらいささやかな存在だけれども、虎が時折する大あくびが、木々を喜ばせることはよく知っている。