懸恋-keren-
超短編
2011年7月12日火曜日
釘づけの家守
あるところに、大量の錆び釘が入った壷に落ちてしまった家守がいた。
家守は、壷の壁をよじ登って脱出を試みたが、釘が痛くて思うようにならない。
諦めて死を覚悟していると、漬物が大好きな坊さまがやってきて、
「おや、こりゃ珍しい。家守の釘漬けじゃ」
と言って、ペロリと食べてしまった。
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