懸恋-keren-
超短編
2007年8月5日日曜日
八月五日 湿気た線香花火
もう何年前のものかわからない線香花火は、想像はしていたけれど、火付きが悪かった。
火花が散らずにすぐに玉がぼとりと落ちてしまう。
次々と花火に火を付けていくのは、もはや作業のようで味気なかったけども、たまにきれいに火花が出ると、とても貴重なことに思えるのだった。
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