懸恋-keren-
超短編
2004年11月24日水曜日
朝が来るまで
「朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。」
日が暮れてまもない午後五時半。
「朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。」
さっきまでの夕焼けの色をそのまま影にして引きずって歩くお婆さん。
「朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。朱い影はいらんかね。」
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