「へい、親分。・・・まいごのまいごのこねこちゃん♪」
「おい三太」
「へい」
「他の歌はないのか」
「おいらはこの歌のほかは子守歌しか知りませんで」
「ならよい。拙者も歌おう」
わんわんわわーん わんわんわわーん
「枯れ葉、全部盗っちまいやしたね」
「では、メッセージを残しておこう」
さらさらさらのさらり
翌日驚いたのはお手伝いさん。
「奥様!ご覧になってくださいませ。お庭が」
「まぁ。ずいぶん綺麗になったこと。一体どなたが?」
「置き手紙がありますわ、奥様」
「枯れ葉はすべて頂戴した。ついては午前11時から焼き芋の宴を催す。是非参られたし 大泥棒サンタとナカイ」
「ぜひ参りましょう。おきぬ、あなたも支度して。昨日届いたさつまいもを持っていきましょう」