2025年5月22日木曜日

暮らしの140字小説16

五月某日、曇。図書室で借りた分厚い本に絵画展の案内葉書が挟まっていた。小さくなった人物画や風景画、静物画も少し、行儀よく並んでいる。本職の画家たちではないのだろう、どれも生真面目な佇まいがある。そのまま栞として使うことにする。展覧会は銀座の画廊にて、会期は十年前の今日から一週間。(140字)