2022年11月21日月曜日

#11月の星々 「保」投稿作

 小法師が起き上がれなくなった。弥次郎兵衛は助けようとするが「おぬしのほうが均衡を保つのは難儀だ」と遠慮する。先刻まで二人でのんびりユラユラしていたのに。右目から涙が溢れ、体が傾く。そこへ木枯しが吹いたので、グラグラと大きく揺れて弥次郎兵衛も倒れた。枯れ葉が二人の上に舞い落ちる。