懸恋-keren-
超短編
2014年12月22日月曜日
十二月二十二日 犬
犬が自主的に眼科へ入っていった。まったく迷いなく、自動ドアが開き、犬は中へ入っていった。
検眼でもするのだろうか。犬の視力検査というのは、どうやるのだろう。
「いや、アレはサングラスを作りに行ったのだ」とウサギは豪語した。
「クリスマスのイルミネーションから目を守るためだ」というのがウサギの解説。
もっともなような、そうではないような。
犬が眼科から出てくるまで待っていようかと思ったけれど、それはやめた。
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