超短編
渋みが澱のように舌に溜まっていく。
なにも味がわからない。滑舌まで悪くなる。
舌が痺れる。
するとやかましい太鼓の音とともに鳥の羽根を頭に載せた裸の女が現れた。
異国の踊りに誘う。誘われても困る。
鳥の羽根が顔を撫でる。くすぐったくて不快だ。
裸の女はウインクして去っていく。
舌は痺れは収まった。