懸恋-keren-
超短編
2012年4月5日木曜日
野の歩哨
いつでも最前線で警備に当たるという自負がある。
かつて野の歩哨として活躍していた椋鳥たちは、田の歩哨となり、今は街の警備に当たっている。そこが最前線であるからだ。
駅前のネオンに照らされたねぐらは、二十四時間警備には都合がいい。おかげで街の椋鳥は寝不足で、それゆえ鳴き声も喧しい。
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