2010年10月29日金曜日

星を食べた話

巨大な金平糖だと思いながら、星を食べてみたことがなかった。
見た目が金平糖なら、味も金平糖に違いない。どれから味見しようか。
机の上の星たちが、ふるっと震えたような気がしたが、容赦はしない。
右から二番目の星にかじりついたが、駄目だった。全く歯が立たない。舐めても味はしなかった。
試しに茹でてみた。
変わらない。
今度は冷凍した。
変わらない。
「どうしたら星を食べることができるんだろう?」
お月さまにそうぼやいたら、食べていたかき氷を差し出された。
「食べて見れば?」
星は、削ると食べられるそうだ。
味は、金平糖というより、タマゴボーロだ。